改善が得意な日本人。

こうやくん

新しい発想・考え方が必要です。


先日、龍神温泉まで、一泊のツーリングに出かけて来ました。その名の如く、奈良県の龍神村にある温泉で、別名「美人の湯」と言われています。関西にある温泉の中では、1、2を争う、いいお湯なのではないでしょうか。少しヌルッとした泉質で、お風呂上りの肌がツルツルになります。景色のいいワインディングロードの高野龍神スカイラインを走りきった所にありますので、ツーリングルートにもおすすめです。写真は途中に立ち寄った高野山にいた「こうやくん」です。こんな所にも「ゆるキャラ」が・・・。

どうも歳を取ると新しいことを覚えるのがおっくうでしかたがありません。仕事に関わることならば、嫌々・・・もとい!、一生懸命覚えようと努力しますが、たとえば、新しい電化製品の使い方であったり、携帯電話であったり、機能が多機能すぎて、とてもじゃないですが、すべての機能を有効的に使いこなしているとは、到底思えません。

すべての製品について言えることかもしれませんが、最近の製品は非常に多機能になってきているようです。違う言い方をすれば、同様の他社商品と差別するため、多機能化してきているという表現のほうが正しいかもしれません。

多機能になること自体は、それを使いこなせる人ににとっては、決して悪いことではありません。しかし、本当に必要な機能・性能として進化しているのならまったく問題なく必然なのでしょうが、カタログ上の数値だけの進化だけのようにも思われます。

ちょっと気になるのですが、最近のヒット商品を見ると、アップルのIpodやIphone、3D映画など、外国の製品やアイディアが多く、日本の製品での新しい「イノベーション」と言える製品が少ないように思います。

昔は、どんどん新しい製品・サービスが作り出されてきました。私の生きてきた記憶を頼りに言うと、カラーテレビに始まり、電子ジャー、全自動洗濯機、電子レンジ、最近ではハイブリッドカーなどなど。

ただ、これらの中で純粋な日の丸技術はどれだと言われれば、少し答えに困ってしまいます。しかし、日本国内に無かった物を、日本人の得意とする所である「改善」により、より良い商品として発売することで、日本企業は大きく成長してきました。

このように、私の若かった頃は、めまぐるしい変化がありましたが、最近はどうも、世界的に見ても、動きが鈍化してきているように思います。新しい発想が生まれないから、既存の技術の多機能化に走らざるをえない悪循環のようなものがあるのでしょうね。日本経済にとっても少し心配です。

われわれIT産業は、新しいイノベーションが起こりやすい産業だと言われています。そのIT産業ですら、最近はクラウドコンピューティングという考え方が出てきたくらいで、根本的に考え方まで変わってしまうような定着したアイディアは、インターネットの出現以来は出てきていないように思います。

既存の技術の進化ももちろん重要です。しかし、これからの日本の企業に求められていることは、「改善」ではなく、新しい発想・考え方を生み出し、それをいかに世界標準とすることが出来るか、という所に掛かってきているのかもしれません。

企業規模の大小の問題はありますが、我々も常に新しいアイディアを考えて行動しなければならない時代になって来ているこを、痛切に感じます。