投稿日:2020年10月12日 更新日:2026年7月16日
先日、相田みつを美術館のオンライン作品鑑賞会に参加しました。
この鑑賞会は、相田みつを氏のご子息であり、
相田みつを美術館館長でもある相田一人氏のお話を聞きながら
作品を鑑賞できるという、大変貴重な機会です。
私はこれまで相田みつを氏というと、
「にんげんだもの」
という言葉のイメージが強くありました。
おそらく多くの方も、本やカレンダー、
あるいはテレビなどで一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
一見すると、誰にでも分かる素朴で優しい言葉です。
しかし今回のお話を聞いて感じたのは、
その作品の裏側には想像以上の情熱と努力、
そして苦悩があったということでした。
私自身、勝手に相田みつを氏は
特別な才能に恵まれた人だったのではないかと思っていました。
しかし、一人館長のお話から
伝わってきたのは、むしろ真逆の姿でした。
納得できる作品ができるまで、何度も書き直す。
部屋いっぱいになるほどの失敗作を生み出しながら、
ようやく一つの作品として世に送り出す。
私たちが目にするのは完成した作品だけです。
しかし、その裏には数え切れないほどの試行錯誤があります。
これは仕事でも同じかもしれません。
システム開発でも、企画でも、営業でも、
最初からうまくいくことはほとんどありません。
何度も失敗し、何度もやり直し、その結果として成果が生まれます。
相田みつを氏の作品から感じる力強さは、
そうした積み重ねから生まれているのではないかと思いました。
鑑賞会の中で特に印象に残ったのが、
相田みつを氏は「頑張れ」という言葉をあまり好まなかった、
というお話でした。
もちろん、努力を否定していたわけではありません。
ただ、「頑張ろう」と思っているだけでは何も変わらない。
大切なのは具体的に動くこと。
そんな考え方だったそうです。
これを聞いて、少し耳が痛い気もしました。
私たちはつい、
- 勉強しよう
- 運動しよう
- 新しいことに挑戦しよう
と思うだけで満足してしまうことがあります。
しかし、本当に大切なのは最初の一歩を踏み出すことです。
本を開く。
手を動かす。
誰かに相談してみる。
ほんの小さな行動でも、昨日とは違う自分になります。
最近では生成AIなど新しい技術も次々と登場していますが、
結局のところ「使ってみる人」と「使わない人」の差は、
行動したかどうかの違いなのかもしれません。
もう一つ、強く印象に残ったことがあります。
それは、自分自身の人生に対する向き合い方です。
生きていれば失敗もあります。
思い通りにならないこともあります。
理不尽に思える出来事に遭遇することもあります。
しかし同じ出来事でも、
そこから何を学ぶのか。
どう受け止めるのか。
それは自分で選ぶことができます。
もちろん簡単なことではありません。
落ち込む日もありますし、不安になる日もあります。
それでも少しずつ前を向こうとする姿勢が、人を成長させるのだと思います。
今回のオンライン鑑賞会を通じて感じたのは、
相田みつを氏の言葉が多くの人の心に届く理由でした。
そこには難しい理論も、華やかな成功談もありません。
失敗し、悩み、迷いながらも前に進もうとする、一人の人間の姿があります。
だからこそ時代を超えて共感され、多くの人の心を動かし続けているのではないでしょうか。
私自身も、
もっと頑張らなければ、
ではなく、
まずは一歩行動してみよう。
そんな気持ちになった鑑賞会でした。
機会があれば、今度は実際に相田みつを美術館を訪れ、作品を鑑賞してみたいと思います。