料理のレシピとイノベーション/企画推進室

少し前に子供と一緒に芸術系の学校のオープンスクールに行きました。そこの先生が熱く語ったセリフが印象深かったので、この場を借りてご紹介したいと思います。

(2019年10月21日 企画推進室)

オリジナリティの前にレシピを覚える

「オリジナリティ」や「個性」を出したいという人がいます。では、どうやったら「オリジナリティ」や「個性」を磨く事ができるのでしょう。

世界で認められる偉大な料理家がいるとします。彼の料理はオリジナリティに溢れ、個性が光る一品です。では、彼は最初からそのような料理が作れたのでしょうか。

ぐんと身近な例で、家庭で料理を作る方。例えば主婦の方はいとも簡単にオリジナルの料理を作ります。

カレーをアレンジしたり、煮込み料理を冷蔵庫の素材から簡単に作ったり。しかも、ちゃんと食べれる味になっています。それを毎日のように。

偉大な料理家と同じように、最初から自由自在にアレンジができたでしょうか。

決してそんな事はありません。

料理の作り方、「レシピ」を自分のものにしているから、アレンジができ、そしてオリジナリティのある料理が作れるのです。

 

そう。「オリジナリティ」や「個性」を出すためには、まず「レシピ」、つまり基本を身につけるのが第一なのです。

 

学校の先生は、このような話をされていました。

芸術の分野においての話をされていましたが、この話は芸術に関わらず、あらゆる分野において共通する原理原則だと感じました。

 

イノベーションと創造性

イノベーションについて、以前の記事で少し触れましたが、「創造性」や「独創性」とは全く異なる考え方です。

パラレルキャリアのすすめ/企画推進室

 

しかし、この料理のレシピの話を聞いた時に、イノベーションを起こすという事に通じるんじゃないか、と思いました。

まず「レシピ」を身につける。その後に独創性が身に付く。

イノベーションで必要なのは「結合」。ですからイノベーションを起こす前に「結合」すべき「既存の知識」を身につける必要があります。

そこに「オリジナリティ」や「独創性」は不要です。

まず、基本となる知識やスキルを身につける必要があるんだな、と再認識しました。

 

こういった考えも、普段行くことのない学校という場所に赴いたから得られた考えだと思うと、これも立派なイノベーションなのかもしれませんね。

 

それにしても、説明をされていた先生の熱量に圧倒されっぱなしでした。

熱量のある人のそばにいると、自分の心の温度も上がるようで、「明日から頑張ろう」という想いになります。

自分も、こんな風に周りの人の心に火をともせるようになりたいものです。