人材開発に関する日本の方針について(2)

前回、「経済財政運営と改革の基本方針2021」 (令和3年6月18日閣議決定)の中から人材開発施策部分をピックアップいたしましたが、今回はその続きになります。企業が社員のキャリアについて考えるとき、日本の人材開発の方針というのも一つの参考になると思います。

(2022年02月21日 企画推進室)

「経済財政運営と改革の基本方針2021」 (令和3年6月18日閣議決定)抜粋 後半

人材開発に関する日本の方針について(1)

○成長戦略実行計画
第5章 「人」への投資の強化
6.労働移動の円滑化
リカレント教育の推進など、産業構造転換に伴う失業なき労働移動を支援する。(以下略)

○成長戦略フォローアップ
4.「人」への投資の強化
(6)労働移動の円滑化
ⅱ)リカレント教育の推進(大学・専門学校等学校におけるリカレント教育の推進)
・ 教育訓練給付におけるIT分野の講座充実に向けた関係府省の連携の推進や職業訓練(離職者訓練、在職者訓練)のデジタル関連分野への重点化等により、第四次産業革命などデジタル技術の進展を踏まえたニーズに応じた人材育成を強化する。(以下略)

ここでも「リカレント教育」ですね。

前回も書きましたが「リカレント教育」とは

  • 生涯を通じて学び続けていくこと
  • 社会人になった後も、教育機関や社会人向け講座で学び直すこと

という意味です。

今までの企業教育の在り方では「より良いキャリア」が築けないという事なんでしょうね。これは、この後にある「長期的なキャリア」「中高年齢層に対する訓練」にも関連するかもしれません。

 

II 分野別実施事項
5. 雇用・教育等
(4) 多様で主体的なキャリア形成等に向けた環境整備
No.3.多様な働き手に対する職業訓練・教育訓練機会の提供
a 厚生労働省は、中高年齢層を対象に、実務に即した多様な訓練プログラムを開発するなど、職業人生の長期化や将来的なキャリアを見据えた訓練を推進する。(以下略)

長期的なキャリア、中高年齢層に対する訓練。企業では、こういった観点での訓練はあまり考えらえていなかったと思います。

人生が長期化するにあたって、定年も延長されるのは確実です。ところが変化の激しい時代において、積み上げてきた経験が役に立たなくなる事も少なくありません。その中においても強みを活かし、どのようにキャリアを築いていくかは個人の問題だけではなく、企業にとっても重要なテーマだと思います。

 

No.4.自律的・主体的なキャリア形成の支援と職業生活の安定を図るためのセーフティネットの整備
a 厚生労働省は、正社員にとどまらない多様な働き手の自律的・主体的なキャリア形成の促進を主眼に置き、人的資本への投資戦略の重要性、実務につながる教育訓練の実施、働き手の時機に応じたキャリアの棚卸しや企業の人事政策の一環であることを念頭に置いたキャリアコンサルティングの必要性、教育訓練休暇の付与・取得促進など、働き手・企業が取り組む事項や人材開発施策に係る諸制度を体系的に示した「リカレントガイドライン」の策定を行う。(以下略)

前回も書きましたが、エクステックでも試験的に「キャリアコンサルティング」を取り入れてようとしている所です。

エクステックは「エンジニアがエンジニアであることを誇れる会社作り」を目指しています。

そのために会社としてできる事を推進していきたいと思います。