すぐ結果を出す人と、行動が遅い人の違い

同じような仕事を指示された2人。片方はすぐに取り掛かって結果を出し、もう片方はなかなか取り掛からずに何をしているのやら・・・このように、ある仕事に対して結果を出すのが早い人と遅い人、皆さんの周りにもいませんか?

(2022年05月30日 企画推進室)

素早く結果を出すための「仮説思考」

そもそも仕事をするための(知識、スキル等の)情報が不足していれば仕事になりません。

しかし今の時代、インターネットという道具を使えばいくらでも情報収集が可能です。ただ、インターネットも万能ではありません。目の前の課題を解決するためには、インターネット以外からも情報収集が必要かもしれません。

しかし、その情報収集する段階で、時間をかける人とそうでない人の差が出てきます。その違いは何でしょう。

 

違いの一つとして、そもそもの「考え方」が違うというのがあります。

「まず最初に答えを設定する」という考え方と、「現在の不明点(不安)を埋める」という考え方です。

 

どちらの思考法にもメリット、デメリットがあるのですが、「まず最初に答えを設定する」考え方の方が様々な問題にスピーディーに対応できると言われています。

こちらの思考法は「仮説思考」と呼ばれています。

コンサルタントや経営者が次々発生する問題を解決するのに「仮説思考」を使う事が多いそうです。

 

「どうあるべきか」から考えて、そうなるための解決方法に対する仮説を立て、その仮説に向かって取り組みます。

もちろん、仮説が外れた場合、再度仮説の立て直しからになります。

しかし、必要な情報を全て集めるのではなく、「仮説」に必要な情報だけを収集して即座に取り組むため、無駄な情報を収集する可能性が低くなります。

 

仮説思考が苦手な人は、まず「どうしよう?」と悩んで、考えられる可能性をすべてしらみつぶしに調べることから始めます。

これを「探索的思考」と言うそうですが、どうしても無駄な情報収集が多くなってしまいます。

その結果、いつまでたっても「情報収集中」の状態がつづいて行動に至るまで時間がかかってしまいます。

 

何かを実現する、問題を解決する、等の場面においてシンプルに仮説を立てて、手を動かしながら仮説を検証するという方法を取ってみてはいかがでしょうか。

 

ただ、どんな場合でも「仮説思考」が優れているという訳ではありません。

「仮説思考」のデメリットとして、仮説以外の可能性を捨て去るため、もっと良い方法があったとしても見落とされる危険性があります。

しかも、制度の高い仮説を立てるためには様々なバックボーン、ベースとなる知識が必要である場合が多くあります。

また、様々な事を試行錯誤している中で生まれるようなクリエイティブな発想や、イノベーション等が生まれにくいとも言われています。

 

場面に合わせて「仮説思考」と「探索的思考」を上手く活用できると良いですね。