ウェブ解析士という資格について/企画推進室

ウェブ解析士

ウェブ解析士という資格をご存知でしょうか。まだまだ知らない人も多いのではないでしょうか。今回、ウェブ解析士の資格を取得しましたので、ウェブ解析士の資格とはどういうものか、どうやって取得するのか、役に立つのか、といった事をお伝えしたいと思います。

(2019年5月20日 企画推進室)

ウェブ解析士とは?

ウェブ解析士とというのは、一般社団法人ウェブ解析士協会(WACA)が認定する民間の資格です。

一般社団法人ウェブ解析士協会(WACA)成果につながるウェブ解析ができる人材を育成するための認定資格として、講座や認定試験を実施しています。

2018年7月末で29,905名が受験しているとの事です。半年で2,000名以上受験しており、知名度は情報処理技術者試験ほど高くありませんが、これからますます伸びていく資格ではないでしょうか。

それでは、ウェブ解析士とはどういう資格なのでしょう。公式サイトではこのように紹介されています。

ウェブマーケティングに必要なスキルは、単にアクセス解析の知識だけでなく、
観測すべきKPIの設定
事業に則した現状分析および目標を達成するための計画立案
プロジェクトのファシリテーション 等、多岐にわたる能力が求められています。
しかし、これまでこれら専門的知識と実践的スキルを習得できる環境も、習得した人材を評価する仕組みもありませんでした。
一般社団法人ウェブ解析士協会(WACA)では、こうした現状を問題視し、実務で活躍できるウェブ解析士の育成が急務と考え、成果につながるウェブ解析ができる人材を育成するための認定資格を設け、講座や認定試験を実施しています。

一般社団法人ウェブ解析士協会 公式サイトより引用

 

ウェブ解析士の仕事を簡単に説明すると、ウェブに関わる情報の分析を中心として、企業がかかえる課題を見つけ出し改善策を提案する事です。その分析の範囲はインターネットにとどまらず、電話による問い合わせや営業の訪問件数など、あらゆるデータを含めて分析を行う必要があります。

また、ウェブ解析士になるメリットとして、次のように紹介されています。

1. 知識を体系的に身につけられる

2. 資格としてスキルを証明できる

3. 知識だけでなく実務能力もカバー

4. 人脈が広がるコミュニティー

5. 活躍の場の提供

一般社団法人ウェブ解析士協会 公式サイトより引用

 

現在、ウェブ解析士の資格として「ウェブ解析士」「上級ウェブ解析士」「ウェブ解析士マスター」の3種類があります。

ウェブ解析士

ウェブ解析及びマーケティングの知識習得のための資格が「ウェブ解析士」。以前は「初級ウェブ解析士」となっていましたが、2017年から「ウェブ解析士」に名称が変更されました。対象は次のような人です。

  • ウェブ業界・ウェブ解析業務初心者の方
  • ウェブ解析・マーケティングの知識を体系的に学びたい方
  • ウェブ解析・マーケティングの自身の知識を確認したい方
  • ウェブ解析士マスターとしてウェブ解析士育成に携わりたい方

費用としては

  • 講座:10,800円(税込)
  • 初回試験:17,280円(税込)
  • 公式テキスト:4,320円(税込)

講座は受講する必要がありませんが公式テキストは必須です。かなり分厚く充実した本で、ウェブ解析やネットに関わるマーケティングの基礎教材としても十分よく出来ていますので、しっかり読んでおきたい所です。

試験は家でも、会社でもネットカフェでも、インターネットに繋がればOK。公式テキストと電卓が使用可能です。合格後に認定申請レポートを提出する必要があります。

落とすためのレポートではなく、最低限の練習として設けられているそうですが、ネットのコピーでは落とされる事もあるようです。

個人的にはいろいろと相談できる上に、非常に参考になる講座を受講する事をお勧めします。

試験の難易度についてですが2018年の7月の合格率が60%と、決して難易度の高い試験ではありません。

しかし、テキストが見れるからと勉強せずに受験すると確実に失敗します。60分で60問、つもり1問1分しかありません。一定の割合で計算問題があり、ただでさえ時間が足りない上に、テキストやネットを検索しながら答えていたらまず間違いなく時間が足りなくなります。

ちなみに私は、1か月ぐらいかけてテキストを熟読。特にノートをつけたり、問題集を解くということはせずに講座を受講後、翌日に試験を受けて80%の正解率で合格できました。問題集もでていますが、公式サイトに模擬テストのページ(5問ほど出題される)がありますので、どんな問題が出題されるのか確認しておきましょう。

 

また、ウェブ解析士として合格した後、ウェブ解析士として活動するには協会の会員として登録されている必要があります。

会員を維持するには、年会費の支払いと、毎年のフォローアップ試験に合格が必要になります。年会費は6,480円(2019年4月現在)、フォローアップ試験は無料です。

1月~10月に入会:次年度(入会翌年1月1日~)より年会費が発生
11月~12月に入会:次々年度(入会翌々年1月1日~)より年会費が発生

上級ウェブ解析士

上級ウェブ解析士になるためには、現在ウェブ解析士協会正会員・法人会員で「ウェブ解析士認定」を受けていることが必要です。

86,400円の講座受講(2日間)と事前課題、中間課題、終了レポートの合格で認定されます。

ウェブ解析士マスター

ウェブ解析マスターになるためには、現在ウェブ解析士協会正会員・法人会員で「上級ウェブ解析士認定」を受けていることが必要です。

こちらは324,000円のウェブ解析士マスター講座(6日間)受講と、その講座の中で

  1. マクロレポート作成実務試験を受験する(2日目)
  2. ミクロレポート作成実務試験を受験する(3日目)
  3. 講義実技試験を受験する(4日目)

の合格が必要です。

 

資格が役にたつか?

私自身は非常に役にたっています。

企画推進室として、会社のホームページの運営や、ウェブ解析のスキルを活かしたセミナー、提案など仕事の幅が確実に広がりました。ウェブに関する専門家として体系的な知識の習得ができる上に、名刺に「ウェブ解析士」と入れられるだけではなく、専門家としてさらにスキルを習得していこう、というモチベーションに繋がります。

「役に立たない」という声も聞こえますが、ありとあらゆる資格は同じだと思います。

自動車免許ですら、取得しただけで車の運転をしなければ、ペーパードライバーとして役に立たないものになります。

確かに、資格がなくても仕事ができますし、スキルの習得は可能です。しかし、専門スキルをもったプロとして自覚し、より一層スキルアップに励むためのスタート地点として、うってつけの資格ではないでしょうか。

ぜひ、興味があれば資格取得を目指してみて下さい。