承知と了解。

曽爾高原

使い分けができていますか?。Part2。


日々、仕事に追われていると、ついつい季節感が無くなってしまいがちですが、やはり、季節を感じる余裕のようなものが必要ですよね。それは、食べ物でもいいでしょうし、植物や風景でもいいと思います。四季それぞれの季節を、肌で感じてほしいと思います。素直に言うと、感じる余裕を持ってほしいと思います。

前置きの前置きが長くなりましたが、秋を感じるために、奈良県と三重県の県境にある「曽爾(そに)高原」まで、ツーリングに行ってきました。写真にもあるように、曽爾高原はススキの名所で、高原全体がススキに覆われています。夕方になると夕日に照らされ、ススキが黄金色に輝くそうです。

前回のBlogに引き続き、今回は、承知と了解の使い分けについて、少し自分なりの講釈をしたいと思います。

前回と同様に、話は室町時代に遡り・・・ませんが、それぞれの意味をYahoo!辞書で調べると・・・、

了解:物事の内容や事情を理解して承認すること。
承知:事情などを知ること。また、知っていること。依頼・要求などを聞き入れること。

とあります。単語の意味だけでは、どっちでも同じように思えますね。

どちらも「事情を理解した。受け入れた。」という意味合いの言葉なのですが、注意すべきは「了解」には相手を敬う気持ちが含まれていないところです。一方の「承知」には「うけたまわる、謹んで受ける」という意味合いが含まれています。

ですので、相手がお客様や目上の人であれば、「承知しました」とする方が良いですね。

別の解釈をすると、「了解」に「しました」と付けると、かしこまった言い方のように思えますが、「しました」は丁寧語なので、尊敬語にはなりません。また、「了解する」は「理解して受け入れる」の意味がありますが、自分をへりくだる謙譲語にもあたりません。

お客様や上司に対してなど、へりくだった表現が必要な場合、このような意味からも「了解しました」は、あまり適切ではないことが分かります。

あまり神経質になる必要はないとは思うのですが、前回もお話したように、立場が下の人間から、「了解」と言われることに違和感を持つ人は意外と多いので注意してくださいね。

また、「承知しました」が、少し堅苦しく感じられる人は、「かしこまりました」を使うのもいいかもしれませんね。「かしこまりました」の方が、少しやわらかく感じますが、実は、「かしこまりました」のほうが、より丁寧なのです。

要するに、お客様や上司など目上の人に対して使うときは、「承知しました」「かしこまりました」のほうが適切(無難?)なことが分かっていただけたと思います。

日本語って、難しいですよね。普段の生活の中ではどっちでもいいような内容でも、ビジネスの世界では、些細な表現の違いで、随分と言葉の意味が変わってきたりもします。また、きっちりと使える人は、社会人として、より立派に見られるに違いありません。